〜地球温暖化とは?〜
地球温暖化(ちきゅうおんだんか)とは地球表面の大気や海洋の平均温度が長期的に見て上昇する現象だ。地表・水系内の生態系の変化や海水面上昇による海岸線の浸食といった、気温上昇に伴う二次的な諸問題まで含めて表現されることもある。特に近年観測されている(更に将来的に予想される)20世紀後半からの温暖化についてをいうことがほとんど。単に「温暖化」と表現することもある。現在、温暖化が将来の人類や環境へ与える悪影響を考慮して、さまざまな対策が立てられ、実行されつつある。
〜地球温暖化の概要〜
近年、地球表面の大気や海洋の平均温度は上昇傾向を示しており、これによる、海面水位の上昇や、気候変動が観測され、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されるようになっている。この地球温暖化は、人間の産業活動から排出された温室効果ガスによって引き起こされているとするのが有力説だ。2007年2月には国連の『気候変動に関する政府間パネル』(IPCC)によると、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は「90%を超える」ということだ。
最新の予測では、2100年には平均気温が最大推計で6.4°C、海面水位は平均推計で38.5cm上昇する予想されている。海面水位上昇は1980年代には数mの上昇が予測されていたが、1990年代にはIPCCにより67cmと予測され、2001年には48.5cmと予測されており年々上昇予測の水準が低下している。また、「たとえ二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度が安定化したとしても、温暖化を止めることはできない」と言っている。
気象観測や地質調査により収集されたデータによると、1800年代の後半から、地球の平均気温は過去に例を見ないような急激な上昇を示しているのではないかとの見解もある。その原因としては、大気中の温室効果ガスである二酸化炭素が短期間で急激に増え、その濃度が上昇したためとするのが有力説だ(温暖化人為説)。温暖化人為説によると、主に化石燃料の燃焼、農業、森林破壊などによって、二酸化炭素や他の温室効果ガスが増加したことが温暖化の大きな原因であるとする。
人類の活動の影響量、および将来の温暖化の影響に関する予測は、超長期を対象として地球全体の大気や水の状態を計算する必要があり、膨大な計算量が必要である。計算量を抑制する必要性から、こうした予測はある程度の不確実性がともなう。予測精度を上げる努力が続く一方、こうした不確実性を批判する見解もたびたびみられる。
温度の変化は気候変動の一つの側面に過ぎないが、気候変動に対する科学的な見解としてはIPCCやG8参加国などの各国学術会議によって、
1800年代後半から平均的な地球気温が0.6±0.2°C上昇し、1900年代前半の温暖化は自然の活動が原因である可能性が高く、1900年代後半の温暖化は人類の活動が原因である、という見解が支持されているようだ。さらに、IPCCの第3次報告書では、重要と見られている気候変動要因のごく一部しか考慮されていなかったが、この問題を改善したモデルを使って1900年代を再現した結果から、1900年代前半の温暖化は火山活動の低下と太陽活動の上昇が原因である一方、ここ30年程度の温暖化は人間の活動が主因である事が算出されたのである。
IPCCによると、基本的な科学知識や観測を基にした研究、「気候モデル」(GCM)の検証から、「1990年から2100年にかけて気温は1.4-5.8°C上昇する」と予測されている。この現象が起きると、海水面上昇、降水量の変化やそのパターン変化を引き起こすとされる。このような変化は、激しい異常気象を増加させる原因にもなりうる。考えられるものとしては、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンの増加などだ。温暖化はこれらの発生頻度を増加させ、その規模も大きくするとも考えられ、その確度や影響の評価が行われている。これらの気象変化が農業への影響や、生物種の絶滅に関係することもありうる。大局的には地球温暖化は、地球全体の気候や生態系に大きく影響すると予想されているが、個々の特定の現象を温暖化と直接結びつけるのは、現在のところ極めて難しいといえる。
また地球温暖化には、二酸化炭素をはじめとする人類起源の温室効果ガスの排出が大きく影響していると予測されているが、予測には不確実性が伴い、その影響量の見積りにはまだ幅があるといえる。このような不確実性などを理由に、近年の温暖化は人類の活動が原因とは証明できない、と主張する意見もあることも事実である。また、現在はもっぱら科学的根拠に基づく議論よりも先進国間、先進国と発展途上国間の利害対立に伴う政治的意図に基づく議論が先行している、との意見があるのも事実である。
2007年2月、パリで行われたIPCC第1作業部会にて、第4次報告書の自然科学的根拠に関する報告書が承認された。第3次報告書と大きく変わったのは、「温暖化は人為的な温室効果ガス放出の影響が原因であることは、90%以上の確率で正しい」としている所ではないか。 人為的活動が原因であるとする根拠や、気候モデルによる今後の気温上昇予測等はほぼ前回と同じ内容だった。
すでに、地球規模での平均気温の上昇や、それに伴う海水面の上昇は現実のものとなっているのだ。また一度、環境中に増えた二酸化炭素は、能動的に炭素を固定しない限り、約100年間にわたって地球全体の気候や海水に影響を及ぼし続けるだろうと予測されているのである。