「10歳になる娘のワキガが気になります。まだまだ子供だと思っていたのに、一人前の体臭に驚きました。この季節、においでいじめられないか心配です。手術などの治療法を教えてください。」(東京・娘の母)
〜答え〜
消臭剤か、思春期以降に手術 最近、「臭い」「汚い」など、身体のにおいにまつわる言葉の暴力が問題になっていることもあり、小中学生の子供が、ワキガでいじめられないかと心配する親が増加しています。
通常、ワキガは思春期以降に強くなりますが、近年は食生活の欧米化や子供たちの身体の成長が早いため、小学生くらいからにおうこともあります。
ワキガは、わきの下にある汗腺(アポクリン腺)から出る汗が、皮膚表面の細菌などで分解されて生じます。治療は本人が体臭で悩んでいることが前提です。
手術は、10歳では汗腺が未発達のため再発の可能性があります。汗腺が発達する思春期以降まで待って、その時、本人が治療を希望するなら、アポクリン腺などを熱で破壊する電気凝固療法を受けるのが、安全で傷も残らず良いでしょう。
本人が体臭を気にしていない場合は、皮膚ではなく、衣類にスプレーして体臭を消去するタイプの消臭剤を、登校前に制服などに吹きかけてあげてください。いじめ予防ならこれで十分でしょう。手作りのミョウバン水をわきに塗布するのも有効です。
ワキガ臭は、動物性脂肪を取り過ぎると体質的に強くなりますので、バランスのよい食事を心がけてください。リンゴなどのバラ科の果物を摂取することでも、体臭は抑えられます。
親がにおいに神経質になるあまり、子供に余計な不安や悩みを植え付けないことが大切です。ワキガは病気ではなく、体臭はその人の個性です。ゆったりと見守ってあげてください。
五味常明 五味クリニック院長(東京・新宿区)

