厚労省のある幹部は「舛添氏は、はっきり物を言う人という印象が強く、仕事も増えるかもしれない。正直言って複雑な心境でたまらない」とすでに戦々恐々とした様子という。
別の幹部は「舛添氏というと論客でこわもてという印象です。これまでの仕事では通用しなくなるかもしれない。介護は相当こだわりを持って勉強しておられるようだし、いい仕事をされることでしょう」と話していた。
〜舛添要一の厚労相就任までの流れ〜
8月27日(月)午後2時過ぎ、首相は都内の自宅にいた舛添氏の携帯に電話をかけて厚労相就任を要請、舛添氏は快諾した。
舛添氏は参院選の最中から首相の指導力に疑問符を付け、惨敗後も夕刊フジインタビューで、首相が早々と続投宣言をしたことについて、「全部結果が出てから言うべきだ。フライングだ。世間の常識からすると合点がいかない」などと批判を繰り返し続けていた。
にもかかわらず閣僚に抜擢(ばってき)されたのは、「首相に批判的な舛添氏が閣内に入れば、挙党態勢を演出することができるため」(自民党関係者)との見方が有力だ。これを裏付けるかのように、舛添氏が首相に「ずっとあなたを批判し続けた人間が閣内に入ってもいいのですか」と確認したところ、首相は「むしろそれがいいんだ」と答えたようだ。
もっとも、舛添氏は終始、首相批判を続けていたわけではなく、今月上旬には、「今さら安倍首相の進退を言っても意味はない。続投は決まったことだから、どうやって支えて、変な方向に行かないようにするか。支持率を回復させ、自民党が勢いを取り戻すか。それを考えないといけない」とも答えていた。
舛添氏は首相との電話を終えた後、待ちかまていた記者団にこう決意を語った。
「選挙期間中も年金などに命懸けで取り組むと言ってきた。年金、介護の分野でしっかりやることが、国民への答えになる」
この発言には、一国のトップから重要な役職を与えられた男の決死の覚悟を感じ取ることができた。

